過少資本税制の細則について

2018 年 6 月 8 日

知られている通りインドネシアでは、2015年の財務大臣規則(169/3/PKM.010/2015)により負債資本比率を4:1以内とすることが規定されています。2016年会計年度から適用となった一方で、実施細則については別途、国税総局規則で規定されるとされていました。

改めて2017年11月28日に公布された国税総局長官規則(No.PER25/PJ/2017)により、所得税計算に関する実施細則が定められています(2017年会計年度から適用)。

 

そもそもこの負債資本比率規制は、一般的には過少資本税制と呼ばれるもので、資金調達の多くを資本金ではなく借入金から行うことにより、過大な資金調達コストを損金に算入することを防ぐための規制です。4:1の比率を超える借入金に対する利息等(資金調達コスト)は、損金として認められません。

 

(負債の定義は、「国内外の借入金、利払い義務のある債務」であり、利息等は、「借入利子、借入割引額、保証料」を含みます)

 

今回、細則として定められた点は下記の通りです。

 

1.損金不算入となる利息等について

・負債資本比率4:1を超える借入金に対する利息等

・独立企業間取引の原則を満たさない場合の利息等

・非課税所得もしくはファイナルタックスの対象となる所得を獲得するために用いられた借入金に掛かる利息等

 

2.負債資本比率の計算の報告について

借入金を有している法人について、利息等を損金に算入する場合は、法人税確定申告提出時に「負債資本比率の計算」を添付する。添付しなかった場合は、確定申告自体が不備と見做される。

 

3.海外からの借入金の報告について

海外からの借入金を有している法人については、法人税確定申告提出時に「海外からの借入金報告書」を添付する。添付しなかった場合は、確定申告自体が不備と見做される。

 

 

前述の通り、利息等の定義は、「借入利子、借入割引額、保証料など」とされていますが、税務署担当官の解釈で外貨建借入金にかかる為替差損なども含めて指摘されるケースも発生しているので留意が必要です。

個人所得税の確定申告及び予納について

2018 年 4 月 10 日

3月末が個人所得税の確定申告の期日となりますが、今年は30日がお休みですので、29日が実質期日となります。

皆様既にお済みかと思いますが、もしまだ申告されていない場合は、急ぎ申告頂ければと思います。なお、申告遅延が発生した場合は、100,000IDRと利息2%/月がかかってまいりますのでご留意ください。

 

2017年に赴任された方におかれましては、NPWPを取得した月から海外(日本)で支払われている給与や賞与等を含めて納税額を再計算し、差額分を納税・申告します。この確定申告の際に、日本の所得に関して、総支給額(グロス)を使うか、社会保険料を控除した手取り額(ネット)を使うか、という問題があります。

社会保険は、本来は個人のベネフィットであり、代わりに会社が支払っているだけですので、厳密には社会保険料を控除する前の総支給額(グロス)を使うこととなります。

 

また、2017年度に日本で支給された給与・賞与等に基づき、4月納付分から毎月の予納(pph25)が発生してきます。

3月末の確定申告で予納額が再計算されますので、2019年の3月納付分までは同額の予納が続くこととなります。

 

なお、2018年度予納額pph25の計算は下記の通りです。

 

  1. (2017年度全世界所得合計)-(17年度所得のうち一時的な所得)=(X)

2.(X)に対して2017年度の税率を適用して個人所得税金合計を計算(X’)

3.(X’)-17年度中のインドネシア所得にかかる源泉税(pph21)=(Z)

4.(Z)÷12=18年度個人所得税予納月額

 

オンラインで申告が可能になっていますが、事前にe-FINの登録が必要になります。通常は申請当日に登録番号が発行されますが、確定申告期日の間近ですと、当日発行されないこともあります。

今回はe-FINの登録が間に合わず、税務署へ直接申告していた方は、来年度のために今からでも登録を済ませておくことをお勧め致します。

なお、所轄の税務署によっては、登録のために本人が直接税務署に行く必要がありますので、事前にご確認ください。

 

弊社にても個人所得税確定申告のサポートが可能で御座います。

もしまだ申告がお済みでない場合は、お気軽にご相談ください。

事業許可取得の簡素化について

2018 年 3 月 16 日

2018年1月より、BKPM長官令2017年13号が施行され、事業許可の取得が従来に比べて簡素化されました。

 

従来はインドネシアに投資をする際には原則許可(IP)を取得し、2年以内に最低投資額の払込をして事業許可(IU)を取得する流れでしたが、この原則許可(IP)が廃止になり、登録許可(PI)を取得して事業許可(IU)を取得する流れになりました。

 

コンサルタント業などの一部の業種の事業許可を取得する場合は、今までBKPMへのプレゼンテーションが必要でしたが、投資登録(PI)後の監査が厳しくなる代わりに、プレゼンテーションも原則として無くなる予定です。ただし、BKPM担当官に長官令が伝わっていないということもよくありがちですので、実務上の対応としては注視していく必要があります。

 

また、業種や設立する場所によっては、直接事業許可(IU)の取得に進める手続きも定められましたが、BKPMにより個別に判断されるようです。

 

なお、現在既に設立している法人が、今後事業を追加する場合は、取得済みの原則許可(IP)はそのままで、追加事業の登録許可(PI)のみをすることになります。

この場合、原則許可(IP)の情報は古いまま更新されず、新しい登録許可(PI)と併用することになります。法人住所の変更があった場合にも、新しい登録許可(PI)のみを更新していき、KITASの申請などの際には両方のコピーを添付することになります。

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