2019年個人確定申告

2020 年 1 月 31 日

個人の課税期間は1月1日から12月31日までの暦年で、確定申告は翌年の3月31日までに行います。2019年度の確定申告がお済み出ない方は、ご確認いただければと思います。
インドネシアでは全世界所得課税方式を取っていますので、日本側で支給された給与も合算して申告をすることになります。
確定申告時に合算する日本の所得に関して、総支給額(グロス)を使うか、社会保険料等を控除した手取り額(ネット)を使うか、という問題がありますが、
社会保険料等は、本来は個人のベネフィットであり、代わりに会社が支払っているだけですので、厳密には社会保険料を控除する前の総支給額(グロス)を使うこととなります。

■インドネシアでの確定申告対象者
KITASを取得しているが、NPWPを取得していない(かつ1年のインドネシア滞在日数183日以下)という方について、「インドネシア居住者とならないので、インドネシアでの納税は不要」と誤解をされているケースがあります。

しかしながら、そもそもインドネシアで納税するというロジックは、①KITASを持っている⇒②インドネシアに居住する意思がある⇒③居住者扱いになる⇒④NPWPを取得しなければならない⇒⑤全世界所得をインドネシアで確定申告

という流れになります。
居住者でNPWPを取得していない場合は、一応罰則規定もございます。
そのため、もしもKITASを取得していて、NPWPを取得していない場合は、速やかに取得・納税するのが安全です。

■赴任初年度の処理
KITAS及びNPWPを取得した月から、全世界所得課税となりますが、
KITASを取得してからNPWP取得まで手続きに時間を要す場合があります。
こういったケースですと、KITAS取得月とNPWP取得月が異なり、どちらを基準に納税するのか、という問題があります。
前述の通り、KITASを持っている時点で税法上の居住者扱いになりますので、厳密にはKITAS取得月からの課税となると考えられます。
なお、赴任初年度は、後述する予納(PPh25)がありませんので、毎月の納税はインドネシア支給分のみに対する課税分(PPh21)のみとなります。

なお、赴任初年度は、確定申告をオンラインでするためのID・パスワードを、税務署から取得しておく必要があります。手続き自体は通常即日で終わりますが、3月末に近くなると税務署が忙しくなって対応が遅くなることもありますので、遅くとも2月には取得しておくことが望ましいです。

■帰任時の処理
帰任時の処理については、留意事項が多くございます。
まず、インドネシアでは予納(PPh25)という制度があります。これは、前年度の確定申告に基づいて、前年度の総納税額を12ヶ月で割って、毎月納税をする、という制度です。
例えば、前年度に確定申告追納も合わせて合計で120Juta納税していたとしたら、120Juta/12 = 10 Jutaルピアを毎月納税することになります。

ここで前年度の総納税額は、当然ながらボーナス等も含んだ課税所得に対して算出された税額です。

例えばボーナス月が6月・12月で、5月に帰任になった場合に、この予納を5月まで続けていると、必然的に納税しすぎているという状態(還付請求ポジション)になります。
帰任時期が決まっており、確実に過納税になる予定であることを税務署に証明できれば、この予納を止めることもできるとされていますが、実務上はかなり困難です。

この場合、
①予め前年度のボーナス支給額を調整しておく
②ペナルティー覚悟で予納(PPh25)の支払いを止める
③予納を続けて、多少の過払いを容認する
④予納を続けて、還付請求をする
という選択肢があるかと思います。

④の場合は、確実に個人に対する税務調査が入ることになります。

日本側の所得証明、源泉徴収票、銀行明細などの追加の書類提出を求められる可能性があり、調査も長期に渡ることが多いことから、可能な限り還付請求はしないようにすることが肝要です。

■デビットノートでの給与の立替精算について
日本本社が一旦給与を立替えて、後にインドネシアに立替請求をしているケースもあると思います。こういったケースの場合、インドネシア給与も併せて最終的に全額インドネシア法人が負担することになりますので、本来は毎月のPPh21の計算に含めることが望ましいです。PPh21の納税は、翌月10日ですので、タイムリーにデビットノートを請求してもらい、認識しておくことが必要となります。

以上のように、確定申告に関して留意すべき点は多岐に渡ります。
2019年度の確定申告がまだお済みでない方は、ぜひ弊社にご相談ください。

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